AKEINS REPORT

THE 夢人島 Fes.2006 WOWOWレポート

2006年8月26・27日の2日間、静岡県・浜名湖ガーデンパークにて今夏日本最大級のフェスティバルが開催された。
その名も・・・「THE 夢人島 Fes.2006 WOW!! 紅白! エンタの フレンドパーク Hey Hey ステーション ・・・に泊まろう!」。

フェスというのは会場でたくさん盛り上がってみんなと思い出を共有することに意義があると思うので、どんなに見やすくてもテレビ鑑賞では「人間の絆」と「楽しい思い出」が足りない。私だって本当はテントを設営してでもみんなで行きたかったのだが、残念ながら諸事情で参加できなかったので仕方なくテレビで参加することになった。

このレポートは私がデジタルWOWOWでハイビジョン鑑賞したありのままの記録である。
フェスを見て感じたこと、回想したことを率直に綴ってみた。名付けて”Keiの夢人島ユメクイレポ”。



14:45 オープニングスタート

珍しく定刻にオープニングイベントが始まった。ステージ上ではサンバやバイオリンの競演でお祭りムードがさらにヒートアップしている。そして画面にはモーツァルト姿の三宅裕司が登場。どうやらアミューズに仕事を詰め込まれすぎて会場に行けなくなったようだ。その代わり会場に使者を送り込んだ、と。使者のイニシャルはK・K。・・・うーん、誰だろう?こうだくみ?

14:49 本日一回目の桑田佳祐登場

ゲネプロを思わせるほどものすごく普段着なイニシャルK・Kがひっそりと地味に登場。後ろの「THE 夢人島〜」のセットがかつてのライブでステージ前面を覆っていた「富士通スペシャル KAMAKURA TO SENEGAL」を彷彿とさせる。セット全景を見るとどことなく'91音楽祭に似ているか?登場からとにかくネタが尽きない。 そしてよく見ると何やら桑田がギターを持っているではないか!えっ??歌うの??聞こえてきたのは・・・「♪恋をしていたのは〜」。そう、「Oh!クラウディア」である。そういえば去年の春の夜遊び10周年ライブの時も歌ってくれて非常に感動したことを今でも記憶している(この部分は未放送)。ラストの「さぁみなさまお待ちかねShowが始まるよ」の歌声と共にステージビジョンには最初のアーティストが・・・


14:54-15:23 一人ap bank率いる地球サプリメントのBEGIN登場

  1.恋しくて
  2.波
    <MC>
  3.竹富島で会いましょう
  4.三線の花
  5.島人ぬ宝


友達にものすごく歌が上手な人がいて、みんなでカラオケへ行ったら周りが洋楽オンリーでも(ちなみに私はミーハーなJ-POPばっかり歌ってます)、彼はいつも民謡や演歌を貫いていた。こういった歌というのは下手な人間が歌ってもサマになんてならないものだが、彼の場合はものすごく上手いんでいつも聞き惚れてしまい、こちらからリクエストを出すほど私もその美声に酔いしれたものだ。特に彼が得意だったのがBEGINの『島人ぬ宝』と『涙そうそう』。

もちろんBEGINがどういうバンドなのかは知っていたけれど、チャキチャキなJ-POPが好きな私はあまり自分から好んで聞くことはなかった。沖縄と言えば自然や文化よりもどうしても政治的なイメージが先行してしまう。日本の負の歴史が今でも凝縮されているところなのに、本土に住んでいる人たちや政治家は全く関心を持たない。いや、持とうとしないという表現のほうが適切か。それは米軍基地の問題でもそう。同じ日本なのに何とかしなければという思いは常にあるものの、大きな権力の壁に阻まれて何もできないメディアやそれを黙殺する社会や自分に無力さを感じたこともあった。

そんなとき、珊瑚礁から波を伝ってやってくる優しいメロディにどれだけ癒されたことか。三線から奏でられる”沖縄の音”というのはたくさんの人に対する「愛」そのものだ。1曲目の「恋しくて」では過去の恋愛、2曲目「」では自然を超えた大きな愛。シンプルで蘭契的な音の雰囲気がさらに大きく愛を包む。まだ会場には空きスペースが目立ち、移動中の観客もたくさんいたけれども、テレビの前の私は様々な愛について思いを巡らせていた。

「6万人の前に立つのは初めてで・・・いや、昨日も立ちました」など茶目っ気たっぷりのボーカル:比嘉栄昇のMCはこの日1日中冴えまくっていた(ところでベースの人は歌手のマッキー?)。さて、のほほんとしたMCの後には琉球民謡である「竹富島で会いましょう」が披露された。竹富島は本島周辺に浮かぶ小さい島でまだ行ったことがないのだけれど、千客万来を歓迎する楽しいリズムにノっていると竹富島という見果てぬ地に対する親愛の情が自然と芽生えてきちゃうから音楽というのは不思議なものである。曲が終わると「竹富島で会いましょう〜」のリフレインが頭の中に響いて心はもうオキナワ。心の中では水着に着替えていま竹富島で泳いでいる。泳げないけど。

「新曲でーす。聞いてください!」との後に始まったのは2ヶ月後に発売予定の「三線の花」。「イーヤーサーサーハイ」のドラムの独特なテンポに完全に引き込まれる。そうこうしているうちに終わりの時間になってしまい・・・「えーもいらない。拍手もいらない。トイレはすぐ行くこと。2-3分前になってガマンして行くから揉め事が起きる。行くなら10分前」という極めて現実的なアドバイス(?)をした後、流れてきた曲は・・・そう、「島人ぬ宝」だ。あの彼が毎回のように歌っていたのですっかり私も覚えてしまったのだが、大学に入ってからはしばらくこの曲ともご無沙汰していただけに妙に懐かしい気持ちに駆られてしまった。「♪いつの日かこの島を離れてくその日まで 大切な物をもっと深く知っていたい」・・・この歌詞の深い意味が今ならわかる。BEGINの音にオキナワを越えた生命の躍動感を私は感じた。そんなBEGINこそ「島人ぬ宝」であり、フェス的に言えば「アミューズぬ宝」でもある。フェスという場で生命の息吹を感じさせてくれてありがとう、BEGIN。



15:33 また桑田佳祐登場
 
今度は小倉博和と斉藤誠というサザンには欠かすことの出来ないスーパーギタリスト2名を引き連れて涼しげに渚の変質者が再び登場。「桑田佳祐のヒマつぶしコーナー〜夏のうた特集〜」というわけで流れてきたのは平山みきの「真夏の出来事」。AAA'00で聞いたことはあったけれども、さすがにタイトルまでは浮かばなかった・・・久しぶりに見るオグちゃん(小倉博和)のギターは文句なしにかっこいい。Acoustic Revolutionまたやってほしいなぁという叶わぬ思いに身を寄せつつ、NEXT ARTISTが登場。本日限りのスペシャルゲストだ。


15:40-16:18 Guts Love Art YeahのGLAY登場

  1.HOWEVER
  2.ROCK'N ROLL SWINDLE
  3.グロリアス
   <MC>
  4.夏音
  5.彼女の"Modern..."
  6.ピーク果てしなく ソウル限りなく
  7.誘惑


GLAYといえば私の世代ド直球のバンドで、GLAY=青春である。フェスに先駆けて早速懐かしのアルバムを前もって聴いてみた。数あるアルバムの中でも一番好きなのが『HEAVY GAUGE』で、このアルバムは当時かなり聞き込んだものだ。GLAYとサザンは芸風が違うのだが、実はベクトルは一緒で、聞いた後には何か大きなものを失ってしまったんじゃないかというある種の喪失感に嘖まれてしまう。例えば「ここではない、どこかへ」という曲は夏の歌なんだけども、どことなく過去進行形の伏流があって、聞き終わると夏の思い出が星の彼方へと雲散霧消して、気がつけばもう戻ってこない夏に涕涙を浮かべている。これは「真夏の果実」を聞き終わった感覚と全く一緒なのだ。そういったTAKUROのソングライティングの秀逸さはGLAYを日本随一のトップバンドへと昇華させ、今日の活躍に至っている。

GLAYが登場した瞬間、女の子の歓声が一斉に巨大会場に響き渡る。明らかにサザンより1オクターブ高い。サザンだって大復活祭あたりまでは今のGLAYのように若い声援が飛んでいたんだけれども、横浜アリーナで年越しライブをするようになったあたり(いっちゃえ'89)から一気に声援が図太くなってしまった。ここらへんになると会場は満員。最初の曲は景気よくメロディアスなポップの「YOU MAY DREAM」なんていいなーと思っていると、久しぶりに聞くイントロが!そう、1曲目は「HOWEVER」だった。今から9年前の夏はもうイヤというほどこの曲を聴き続けたことが思い出される。当時中学生の私は”流行ってるから”とか”カラオケで歌うから”とかという音楽性を無視した不純な動機で聞いていたけれども、大人になってから聞くと歌詞の一言一言がやけに細胞膜を突き抜けて耳に入ってくる。この9年、ダテに人生経験や恋愛経験を積んでいないんだという「齢の重み」が哀しいかな、もののみごとに露呈されてしまった。

2曲目は7月に発売されたばかりの新曲「ROCK'N ROLL SWINDLE」でGLAYお得意のビートロックだ。メロディと共に両手を前にかざす風習なんてサザンにはない。なのでこれは会場でみんな揃ってぜひやってみたいことの一つでもある。「お父さんもお母さんも楽しんでくださいねー」とTERUがMCした後に流れてきたのはこれまた懐かしのナンバー「グロリアス」。この曲も「HOWEVER」同様に涙腺を透過してズキズキときてしまった。今回のステージは全長200mという巨大ステージで、端から端まで往復しようと思えば単純計算で400mもある。そんな中、TERUは早速この曲から縦横無尽に歩き始めていた。その光景を見てついつい思い出すのは7年前の20万人ライブ(GLAY EXPO'99 SURVIVAL)だ。あれからもう7年か・・・

「12年振りのフェスです。俺らが出てきてブーイングになったらどうしようと思って昨日は眠れませんでした」。確かにGLAYにとってはアウェイである。そもそもノリ方がサザンとは全く違う。でもそんな中でも、そんな中だからこそ自分たちの音楽をみんなへ伝えたいという彼らの”熱い思い”が熱風となって電波越しに伝わってきた。「6万人全員の心に残るライブにします」・・・そう言って次に演奏されたのが「夏風」。未発売の新曲だ。ミディアムテンポな曲を聴いていると夏が終わるんだな、と改めて実感させられる。「♪精一杯生きた証のような恋でした」。会場も私もしっとりとした後で「GLAYのハードな部分を魅せましょう」とTERUが囁く。ハードな曲?「MERMAID」?「SHUTTER SPEEDSのテーマ」?なんだろう?さぁ流れてきたのは「彼女の"Modern..."」。ベスト盤が出たときにミュージックステーションでこの曲を歌っていて、その時はライブ形式ではなかったのであっけらかんとしてしまったのだけど、ライブで聞くと曲が化ける。「♪うーばいぶる彼女の過激」がここで聞けて嬉しい。

まだまだギアは全開だ。次にきたのは「ピーク果てしなく ソウル限りなく」。今度は手を横フリである。佳境に入ってくるとステージとオーディエンスのエールの交換タイムが始まる。「wow wow Let's go!!」とTERUが叫ぶと同じフレーズを今度は観客がステージに返す。まさに往年のKUWATA BANDの「LIKE A ROLLING STONE」を思わせるこの時間はライブの醍醐味であり、私はどんなライブでもこの時間になると待ってましたとばかりに絶叫してしまう。が、残念なことに返ってくるエールが放送で聞く限り1オクターブ高かった。どうしたサザンファン?オネーチャンの声しか聞けなかったのが残念だ。

「最高の声と最高の笑顔を僕らにください!」と言い放ち、ラストソング「誘惑」が始まる。あのイントロのドラムは何度聞いても興奮モノだ。 20万人ライブでこの曲が歌われているのをテレビで見たときは曲以前にあまりの迫力に開いた口が塞がらなかったが、今回は純粋に曲として楽しむことが出来た。GLAYとの久しぶりの再会は嬉しかったし、本当はもっと聞いていたかったけど、この続きはGLAYのツアーで楽しみたい。GLAYの魅力に改めて乾杯。



16:29 またまた桑田佳祐登場

今度はBEGINを引き連れて土曜の夜の夜遊びオヤジ:桑田佳祐が再々登場。「余った時間どないしてくれんねんコーナー」としてザ・ピーナッツの「恋のバカンス」を熱唱。「石垣島ってどれくらい人いるの?」と桑田が聞いた後、「石垣島は4万人くらい。そのうち登録していない人が・・・」という比嘉栄昇のナイスな切り返しにマジウケする桑田の姿があった。「もうすぐAVグラフィティが出てきますから!」。そう次のアーティストは・・・


16:35-17:13 R-0歳児指定 音楽マニア垂涎バンドのポルノグラフィティ登場

  1.DON'T CALL ME CRAZY
  2.アゲハ蝶
    <MC>
  3.Winding Road
  4.Mugen
  5.幸せについて本気出して考えてみた
  6.ミュージック・アワー
  7.ハネウマライダー


ポルノグラフィティも先述のGLAY同様に私の世代では青春である。TBS系「ここがヘンだよ日本人」のエンディングテーマがやたらと耳に残って、即TSUTAYAへ走ったデビュー曲「アポロ」から早7年・・・彼らのシングル曲にはどれも思い出がある。一番あるのは後述の「ミュージック・アワー」だが、この年の年末に発売された「サボテン」も実は思い出深い曲だ。サザンの年越しライブの会場内BGMにも当時は使われていたこの曲は、今までの曲と違ってすこぶる地味な曲で、最初に聞いたときはこれといって特に何も感じなかったのだが、MDに入れて毎日聞いているうちにスルメのように・・・そう、サザンの曲でよくある”聞けば聞くほど虜になる”スルメ現象がポルノの曲にも起こったわけだ。未だにこの曲を聴くと年末独特の喧噪感と共に当時の思い出や人間模様が思い浮かんでくる。

そんなポルノのライブを見るのは全くの初めてだったので始まる前からドキドキで楽しみだった。さぁ紹介VTR後が終わって、いきなり始まったのが「DON'T CALL ME CRAZY」。よく衣装を見てみるとアキヒトが大きな注射器を手に携えてナース姿になっているではないか!左手に持っているプラカードには何やらナースチックな御触書が。ギターのハルイチもナースで、バックバンドのみなさんに至っては全員パジャマ。曲よりもアキヒトの妖艶な女装に思わず目がいってしまった。そして・・・徐々にスカートがめくりあげられてきて(えっ?テーマ着エロ?)、太ももに書いてあったのは「夢人島へようこそ」。一つ間違えると自爆しかねないパフォーマンスを思いっきりぶつけてきた彼らに私のボルテージは青天井に上昇し始めた。

「わしらと一緒にラララと歌いましょう」と共にエキゾチックなイントロで始まったのは「アゲハ蝶」。5年前のヒット曲である。この曲を聴くとものすごく暑かった18歳の日々を思い出してしまう。曲自体がすでにサンバナイズされていてHotなので、聴いてるとテレビ越しに体感温度がヒートアップしてくるのがわかる。ポルノグラフィティが広島の因島出身というのは今更強調することでもないぐらい有名だが、今回のMCでは随所に広島弁(?)を垣間見ることができた。「わしらがポルノグラフィティじゃ!」・・・「わし」という一人称は大阪でも普通に使うが、イントネーションが微妙に違っていて、大阪バージョンの「わし」を知っている私としては因島バージョンの「わし」は新鮮そのもの。

MC明けはバラッド「Winding Road」。後で調べてみて初めて気付いたのだけれど、どうやらまだ未発表の新曲のようだ。「♪湖のほとり〜」でWOWOWのカメラアングルが浜名湖に切り替えられたのはとてもGoodな演出で、8年前のサザン渚園ライブでの「YOU」のアングルをふと思い出してしまった。曲が終わると「初めて出会った方も多いと思うので、みんなとしっかりキズナを築きたい」とアキヒトが呼びかけ、今度は「おーおおおーおー」の掛け合いが・・・ん?これはどっかで聴いたことあるぞ?なんだったかなぁ?と考えているうちにイントロが流れると思わず「おぉぉ」と声を上げてしまった。そう!「Mugen」だ。懐かしの日韓W杯のテーマソング。ちょうど19歳の頃に流行っていた曲で、これまた当時はかなりお世話になった楽曲でもある。サビでのドラムのHit具合が聴いていて心地よくて、テレビですらこうなのだから会場だともっとバシバシ効いているんだろうなぁとテレビの前から一人想像していた。

アッパーチューンは留まるところを知らない。次に流れてきたのは「幸せについて本気出して考えてみた」。「Mugen」の前のシングルで、今回はイントロからきちんと始まるシングルバージョン。アキヒトがものすごくテンションが高く、最後はステージ中央で倒立まで・・・この時で時間はちょうど17時で、ずいぶんと会場も涼しくなってきたことが画面からも伝わってきた。曲が終わると例の聞き覚えのあるFMラジオのジングルと共に・・・そう!!「ミュージック・アワー」。ラジオネーム恋するウサギちゃんの歌!!この曲は17歳の夏に流行っていた曲で、今でもとても思い出に残っていて、この曲とGLAYの「とまどい」を聴くと私の心は17歳に戻ってしまう。いろんなことを思い浮かべながら聴いているとマジで涙が止まらなくなってしまった。なんやかんや言いながらも大人になっちゃったんだよな・・・と。みんなでジャンプしながらこの曲を一緒に口ずさんでいるお客さんを見ると尚更せつなくなってきてしまった。私にとって「ミュージック・アワー」は永遠の名曲だ。

「この一曲でわしら完全に燃え尽きて帰る!」と絶叫し、最後は今年の夏の名曲「ハネウマライダー」で締めくくりだ。綾瀬はるかがプールでドッジボールをしているときに流れているあの曲(さすがに「タネウマライダー」は歌わないか・・・)。サビの時にファンのみんながタオルを上に振りかざし続けるのはまさに矢沢永吉「止まらないha〜ha」状態。この曲もティーンズの淡い夏といった感じで聞いていて爽やかになれちゃう。全身汗だくになりながらも一生懸命にパフォーマンスをするアキヒトにフェスの真髄を感じることができた。こんなに楽しい時間を過ごすことができてすごく嬉しくなってしまった。ポルノグラフィティが大好きになった自分がいて・・・本当にありがとう!



17:24 またまたまた桑田佳祐登場
 
要所要所でステージに出てくるという角淳一的なスケジュールをこなしている我らが大将(アミューズ内での呼び名)。今度はTERUとTAKUROを引き連れて颯爽とステージに登場してきた。「桑田佳祐の盛り上がるぜコーナー」、続いては井上陽水の「少年時代」だ。演奏されるのはディレクTVとNiftyでしか放送されなかったAAA'98以来か?「オレJIROちゃん好き。かわいいから」と桑田のMCも舌好調。TERUやTAKUROのプライベートな話題にまで話は及んだ。確かGLAYってそんなにプライベートなことは話さない人たちだったと思うので、改めてサプライズな組み合わせなのだなぁと実感。「次すごいよ。すごいのくるよー!!」と桑田の言葉通り、次はすごい人たちが・・・


17:31-18:12 ひょっとしなくっても当代No.1グループのMr.Children登場

  1.未来
  2.innocent world
    <MC>
  3.ほころび
  4.Sign
  5.終わりなき旅
  6.Worlds end
  7.箒星


ミスチルも私の世代ではバイブルだ。物心ついた頃にテレビで「Tomorrow never knows」を歌っているのを見て私の心はすっかりノックアウトされてしまった。アルバムは全部持っているし、ミスチルでデータベースを作ろうと思えば作れないことはない。仮に世俗的なものを捨象し学問的な研究対象にするならば断然ミスチルである。たぶん私がもっと内向きで何事に関してもおとなしい人ならばミスチルの世界にハマり込んでいたような気がする。しかし私はどちらかというと派手で破天荒なほうが好きなので、アゲアゲなノリで何でもアリの(おまけにエロい)サザンを結果的に好きになったというわけだ。あまりにも生で聴きたい曲がありすぎて、これ聴きたいあれ聴きたいなんていう願望はあえてせず、心を無にしてあるがままにメンバー登場の瞬間を待つことに・・・

登場前からやけに会場のテンションが高い。そしてハイテンションの桜井和寿がピンクのジャケットを羽織って登場。その姿はまさに貫禄そのものである。まずは一曲目「未来」。そう、綾瀬はるかがお風呂に入りながらアカペラで唄っていたあの曲だ。ドラムのJENが映し出されているときにやたらとポカリスエットを強調していたアングルは新手の広告?この曲を聞くとどうしても昨年の入院を思い出してしまう・・・入院したとき、テレビをぼーっと見ていることが多くて、そのときによくポカリスエットのCMが流れていた。そのときのCM曲がこの「未来」。入院前までは2005年夏の思い出ソングだっただけに、うーん・・・複雑な感情を抱いてしまうが名曲であることには変わりない。

「Mr.Childrenです!もしよかったら一緒に歌ってください!」と桜井が叫んで始まったのが「innocent world」。夏のミスチル最高傑作だと評しても過言ではなく、各メロディにまるで映画を見ているかのようなシーンの連続性があり、ポップなアレンジが夏の日の蕭やかな午後を演出している。『Atomic Heart』の流れで聴くとさらにこの曲の良さが引き立ってきて最高だ。「あ〜気持ちいい」と思わず桜井が声に漏らすほど、夏の野外フェスを彩る楽曲としてぴったしで、大ヒット曲ともあってかサビでの合唱は地響きのようでもあった。

「桑田さんが楽屋を行ったり来たりして「今日のお客さんサイコーだよ」と言ってましたよ」とスマイル満開の桜井が屈託のない笑顔で囁く。”フェスにぴったしな曲”として紹介されたのが次の「ほころび」。新曲のC/W曲で自身が主催するap bank fesの経験を踏まえて作られた曲だ。桜井の透明感溢れる声とキャッチーなメロディはかつての曲「ロードムービー」を思わせる。会場がまったりしたところで次に聞き覚えのあるイントロが・・・「Sign」だ。もう気分はオレンジデイズである。元気だった頃に聴いた「Sign」と今聴く「Sign」はやっぱり違う。たった2年のことなのに全然違う。「愛してる」だの「大好きだ」だの陳腐な愛の言葉をメロに乗せた曲なんてイヤほど聴いてきたが、こんなに力強く「生」と「愛」を表現できるバンドは現代の日本には当代No.1のミスチルしかいない。枯渇することを知らない桜井の才能は年々幽玄になっている。

フェスはみんなで盛り上がる”お祭り”だが、ミスチルは違うカタチをさらに提示してきた。ギター弾き語りから始まる「終わりなき旅」は音程をわざと外したり、サビにピアノを持ってきたりと少しばかりのイメチェンバージョン。高校受験をしたその日に買った『DISCOVERY』の核を占めていた曲で、その壮大な世界観に当時は頭をグーで殴られたかのような衝撃が血流を走った。そしていろいろな思いをまた巡らせる。そうこうしているうちに、曲は昨年のアルバム「I Love U」のオープニング曲である「Worlds end」へ。聞いた瞬間、大陸に軋轢が生じて自分がそこへ墜ちていく感覚に嘖まれるイントロはフェスでも健在。ズキズキくるベースとドラムなんてドラマティックそのものだ。ちょうど18時を過ぎて日も暮れてきたせいか夕暮れの空がこの曲をさらに盛り立てる。突然終わるアウトロが何かを暗示しているようで怖い(CDで聞くともっと怖い)。

ついにミスチルタイムもラストを迎え、最後に「箒星」が演奏された。そう、今年の夏を代表する曲だ。ポップで弾けている曲調に興奮がピークの桜井は巨大ステージを走る走る走る!!!「Sign」〜「終わりなき旅」〜「Worlds end」が何かと考えさせられる曲群だっただけに、最後は肩の力を抜いた曲でぱーっと一杯やろうか!という気持ちにたどり着くことが出来た。改めてミスチルのパフォーマンスを見て彼らはナンバーワンバンドだな、と感じたものだ。ミスチルへの「LOVEはじめました」。



18:20 またまたまたまた桑田佳祐登場

事務所の後輩:ポルノグラフィティと共にポップモンスター・クワタが登場。「佳ちゃんの退屈しのぎコーナー」というわけでミスチルの「帚星」に対抗してかぐや姫の「神田川」を。この曲のような”ド”が付くほどのフォークを若い頃の桑田はとにかく嫌っていて、そういったエピソードを知っていただけにAAA'97でフォークをたくさん歌ったときはリアルでものすごく激震が走ったものだ。「神田川」の世界がちょっとわかってきだした自分も確実に齢を重ねていると実感。

曲が終わるとアキヒト&ハルイチが去り、「カズくんいる?」との桑田の呼びかけでミスチルの色男:カズくん登場。「2人がステージに立ったらこの曲しかないっしょ」と照れ隠しにハニカむ桑田。そして桑田佳祐&Mr.Childrenの名曲「奇跡の地球」が始まった。カズくんもハーモニカを持っていて準備万端。桑田&桜井といえばこの曲だが、LIVE UFO'95以来この曲が歌われたのはAAA'95(このときはソロ)、「寅さん」のカラオケ対決、「夜遊び」の生歌(これも桑田一人)、先日のap bank fesのやたらと凝ったアレンジのとき、と数えるほどしかなく、今回のようにゆずみたいに2人並んでアコースティックで歌うのはありそうでなかった初めての光景。桑田がラストにこう叫んだ。「最後花火見ようみんなでね!!」・・・花火がないフェスなんてネギがないラーメン横綱のようなものである。さぁ次はあの男の登場だ・・・


18:31-19:15 歌うアソコがチィ兄ちゃんの福山雅治登場

  1.HELLO
  2.BEAUTIFUL DAY
    <MC>
  3.LOVE TRAIN
  4.RED×BLUE
  5.虹
  6.あの夏も 海も 空も
  7.milk tea


福山雅治にはサザンファンの一人として本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。茅ヶ崎ライブのときには2日連続開会宣言をして、サザンが年越しライブをしないときは代わりに横浜アリーナで興行(1998,2003)をして、何かあったとき用のために毎年12月には第二の聖地:パシフィコ横浜でライブもしている。桑田にとってもかわいい後輩なのか年中福山いじりに熱中していて、今回のフェスなんてヒマあらばまさじ、ヒマあらばまさじの連続だ。サザンにずっと付き合ってくれてありがとう、まさじ。

どんなに桑田に醜くいじられても涼しい顔で切り返す・・・かっこよすぎるじゃないか・・・今更ながら福山雅治は文句なくかっこいい。ルックスはもちろんのことながら、変に気取ってなくてフレンドリーで尚かつ平気で下ネタを言ったりもできちゃうところが私は好きだ。福山雅治が同級生の仲間だったら毎晩飲み歩いているだろう。

それにしても全編下ネタの前振りVTRで挙げ句の果てには「歌うアソコがチィ兄ちゃん」と言われながらも颯爽と登場するまさじはすごい。男気を感じる。久しぶりにそのお姿を拝見するが、ちょっと太った?よく遠景から眺めてみるとホタル・カリフォルニアの桑田と全く同じ衣装ではないか!そうこうしているうちにゆったりとしたアコースティックで最初の曲「HELLO」が始まった。ポップジャムでこの曲を歌ってた頃が懐かしい。もともとはノリノリの曲だけど、今回はアーティストチックにアレンジチェンジされていた。「元気ですか夢人島〜!!」と福山のSexyな声が女性ファンを魅了する。そんな中流れてきたのが「BEAUTIFUL DAY」。福山らしいシティポップスだ。もう完全に外は暗い。野外でのこの曲は曲が持っている世界観と少し趣が違うと思うのだが、それでも福山が歌うと独特の磁場を放っていた。実はこの曲は発売の予定すらもない未発表曲。

「さすがに始まってから待ちくたびれた・・・そろそろ爆発したい。」との言葉と共に額にはハンカチが・・・先日の高校野球で優勝した早稲田実業高校の斎藤佑樹投手のマネなわけだが、時事ネタをMCで入れたがるのは桑田直伝?「アミューズのハンカチ男、福山です」。ふとバックバンドのメンバーを見てみると、gt.:小倉博和、per.:三沢またろう、Sax:山本拓夫とサザンでもおなじみのメンバーがいっぱい。一息ついたところで次のナンバーは激しいテンポの「LOVE TRAIN」。ここから照明セットが解禁され、派手なステージが繰り広げられることになる。ステージ横へと走っていった福山の後ろにはスタッフ、その手には紙コップ・・・そう、サザンのライブではお馴染み(といっても最近はやらないけど)紙コップの水まきタイムだ。ライブ&音源研究家としてサザンの水まきについてのおもしろい考察があるのだが、非常に長くなるのでここでは割愛する。

打ち込みリズムでそのままメンバー紹介。アゲアゲムードを保持しながら次にやってきたのが「RED×BLUE」。高速フラッシュがエキゾチックで、とにかくものすごくかっこいい(前の曲ではイチモツ触りながらクネクネしてたけど・・・)。この曲からCG映像も解禁。福山雅治は実は相当なる職人気質の持ち主で、自分が納得するまでレコーディングをするため楽曲もサザン並に寡作だ(現にオリジナルアルバムは5年出ていない)。今回のフェスでのこの曲のパフォーマンスとステージ演出を見てアーティスト:福山の”こだわり”のすごさというのを再認識。

ハードな曲が続いたので続いては気分を変えて「」が披露された。これもポカリスエットのCM曲で綾瀬はるかが・・・いやいやこのときは出てない出てない。あの夏の思い出がプレイバックする名曲で、世間的イメージの福山はこの曲の持つポップさに収斂される。BGMに流れているとそれだけで好感度がupしそうな感があるのが福山の持つオーラか。余韻に浸っているとしっとりとした「あの夏も 海も 冬も」が流れてきた。今年の曲でそういえばミュージックステーションでも・・・ちょうど私の世代ぐらいの恋愛模様を描いていて、最近大塚愛の「東京フレンズ」で胸キュンきてしまった私は聴くのが照れる。

「みなさんにとって今日という1日が素敵な思い出といえる1日に・・・なっているんでしょうか!?」。もちろん、なっている。テレビ越しなので確かに土臭い匂いは伝わってこないけれども、それでも福山雅治と会場の観客とこうして時間を共有しているという事実が後に思い出へと変わっていくわけだ。最後の曲はヒット中の「milk tea」。福山の声を紅茶に例えてもやっぱりミルクティー。ハードな激しさとセクシーな優しさを併せ持つ福山雅治は男にとって永遠のあこがれの存在であることが今回のライブで改めて証明された。同じ男として、福山雅治の魅力に敬意を表したい。



19:27 今度はBEGIN登場

空は真っ暗だ。会場がにわかに「ついに奴等がくるぞくるぞ」ムードを漂わせている。そんな中、出てきたのがBEGIN。そういうムードを察したのか「お座りになって・・・ステージのことは見なくて結構!ついにひげが生えてきました」。謙虚さはさることながら笑いをとるのも欠かせない。BEGINはなんて素晴らしいグループなのだろう。「家族や大切な人を思って聴いてください」と言って演奏されたのが「涙そうそう」。「♪晴れ渡る日も 雨の日も 浮かぶあの笑顔」。人がみんな笑顔でいられたらどれだけ世の中は平和になるだろうか。そして争いごと(個人レベルから国家レベルに至るまで)がなくなるだろうか。そんな世界を作るのは今すぐには無理だ。それはわかってる。しかしせめて方向性だけは笑顔な方へと向いていたい。笑顔は人を幸福にする武器なのだから。ありがとう、BEGIN。さぁ、次はあの人たちがついに登場する。


19:34-20:51 唄う丘サーファー軍団のサザンオールスターズ登場

  1.勝手にシンドバッド
  2.気分しだいで責めないで
  3.みんなのうた
    <MC>
  4.BREEZE
  5.Moon Light Lover
  6.赤い炎の女
  7.シュラバ★ラ★バンバ
  8.ごめんよ僕が馬鹿だった
    <MC>
  9.真夏の果実
  10.DIRTY OLD MAN〜さらば夏よ〜
  11.ロックンロール・スーパーマン〜Rock'n Roll Superman〜
  12.ボディ・スペシャルU

  13.マンピーのG★SPOT
  14.希望の轍


長いフェスのトリを飾るのはついに平均年齢50歳になってしまった我が敬愛のサザンオールスターズ!私にとってサザンとは言うまでもなくすごい存在である。ゲーマーの世界に例えるならば主人公のレベルを99まで上げて、隠しアイテムを全部出すなんて朝飯前。低レベルクリアや条件付きマニアックプレイでも満足できず、ついにはROMをいじって変数を解析する段階=今の私と考えて良い。しかし単なる密室的な趣味にとどめることはしなかった。人との絆を一貫して大切にしてきたし、サザンを通じて出会ったたくさんの仲間から人生の大切なことを学ぶことが出来た。

かつて映画評論家の淀川長治さんが「僕は学校に行っていないですが、映画を見て人間や人生の大切なことを勉強しました。だからみなさん映画を見ましょう。映画を見てください。映画で学んでください」と平易な言葉ながらもストレートに語りかけていたことがあったのだが、この言葉に出てくる「映画」を「サザン」にそっくり置き換えたら私のことになる。淀川さんの映画に対する愛情というのはとんでもなく深いものだったが、ただ単に宗教的帰依心から映画を愛していたわけではなく、時には優しく、時には辛辣に、時には童心に戻って映画という存在そのものを愛している・・・そんな淀川さんの映画に対する生き方に深く共鳴して、私もそんな風にサザンを愛せたらいいなと中学生の時に思ったものだ(淀川さんが永眠されたときはサザンのアルバム『さくら』が出た頃で私は中学生だった)。

・・・語り出すと止まらなくなりそうなので、この続きは宴席にて。今回のフェスレポートへと話を戻そう。いつになく派手な衣装で登場した桑田。1曲目が始まるまでのドキドキ感は何度体験しても心臓バクバクものだ。さてぁ、1.2.3.4のカウントと共に「勝手にシンドバッド」からいよいよライブが始まった。「♪ラララ〜」だけで6万人の心を鷲掴みにできるというのがすごい。いつもより0.5テンポ遅く、桑田の指示出しも今回はやけに激しい(↑×1回 ↓×2回)。こんなところに目がいってしまう私もどうかと思うけれども。曲が終わると間髪入れずに毛ガニのあのサンバが始まり今度は「気分しだいで責めないで」。古い!古い!それもそのはずこの曲は28年前のヒット曲だ。普段聴くときはいつの曲なのかは全然意識しないけれども、近代的なフェスで聴くと古さが露呈してしまう。だけどこういったお祭りで聴くとすごく楽しい曲であることを再認識。楽しい曲といえば次の「みんなのうた」も挙げずにはいられない。何回聴いてもいい曲はいい曲で、楽しい思い出作りのフェスにこの曲は欠かせない。久しぶりに見る毛ガニのタンバリンも健在であり、そのプレイはすでに燻し銀の領域に入っている。

MCでは「アミューズのハンカチじじぃで〜す」というわけで早速ハンカチネタの天丼が・・・このくだらなさが最高にいい。「スタッフの皆さんも最高のお客さんも・・・」この大きなフェスティバルは一人のチカラでは出来ない。観客を含めてたくさんの人が協力し合って初めて「成功」というゴールが見えてくるわけである。当たり前のことなんだけれども、この当たり前のことをわかっていない人のなんと多いことか。観客もスタッフの一員なのだ。さて、MCが明けて桑田のアコギからまずは新曲「BREEZE」。先日のフジテレビ「音楽寅さん」のライブでも披露されていて、ライブ映えする曲だなぁと感じていただけに今回のフェスで生で出会うことができて嬉しかった。ザ・MC明けソング。

まったりとしたムードの後に流れてきたのは「Moon Light Lover」。この曲を聴きながら私は8年前の渚園ライブのことを思い出していた(ちなみに浜名湖ガーデンパークと渚園は隣接していて、渚園は今回観客のためのキャンプ場として開放されていた)。あのときはこの曲が終わったと同時にヒロシのカウントが入って「赤い炎の女」が流れて・・・偶然にもあの時とアウトロまで一緒だったので「こんな流れもう一回やってくれたらいいなぁ」とさり気なく心に念じたものだ。いよいよ次の曲。斉藤誠のギターを聴いてると「夏をあきらめて」?との信号が脳内回路を流れ、心の中では波音が響く準備をすでにしていた。そしてカウントが入って照明や映像が変わると同時にさらに妖艶なアレンジとなって登場した「赤い炎の女」のイントロが流れると1秒で思わずテレビの前で絶叫してしまった。これはかっこよすぎる・・・ブラスアレンジは鳴りを潜め、少々ローテンポとなって8年振りのリメイクだ。間奏は昔は大森のエレキだったけど、今回は誠のアルペジオ。

次の「シュラバ★ラ★バンバ」に至っては実に11年振り。思いっきりロックな曲へと変貌を遂げていた。さすがにこの曲を「しじみのお味噌汁」と同じ感じでやるのは少し無理があると思うので、間奏ラップは前回同様ハショられている。WOWOWのカメラワークが大変よく、ここを見るだけでも月額視聴料分の価値はあると感じたものだ。セミアゲモードのトリを飾るのは原坊のアグレッシブなピアノから始まった「ごめんよ僕が馬鹿だった」。楽器のミスりが多かったのがとても気になったのだけれど、それでもステージ上では笑顔を忘れず何事もないかのように桑田はプレイし続けていた。これぞプロ精神。

本日2度目のMCにて・・・「昨日はDragon Ashがきて・・・加山船長は今日24時間テレビに行ってます」。そう、26日のスペシャルゲストはDragon Ashと加山雄三だったのだ。加山雄三はさすがに知らない世代の方だけれども、Dragon Ashは私の世代どんぴしゃのバンド。「FANTASISTA」で一緒に盛り上がりたかった・・・「GLAYとミスチルは人間性も良い。一人一人のアーティストをみなさんよろしく!」・・・フェスの魅力というのは様々なアーティストの音楽に触れることが出来るということに尽きる。どのアーティストも個性があって、楽曲ポリシーもあって、ましてやこのフェスに集うアーティストは全員が第一線で活躍しているスーパースターだ。こんな贅沢あるだろうか?そして普段は出会うことのない他のアーティストのファンの方とも新鮮な交流が出来る。行けない私が本当に悔しい。

MCの最後に桑田が観客に届けた言葉・・・「来年は・・・別のトコでやる?」・・・この言葉の真意はあえてここには書かない。いつもの言葉と何かが違うことを感じ取ることが出来れば正解だ。場面は切り替わって、ステージビジョンでは夏の思い出を述懐する紙芝居が始まった。そして耳なじみのあるイントロが風に伝って聞こえてくる・・・そう、「真夏の果実」。野外ライブと言えばこの曲で、今まですべての野外ライブで演奏されているというのはファンならば言うに及ばない事実。「♪四六時中も好きと言って〜」というフレーズに夏の恋のせつなさが真空パッケージされており、「暑かったけど、短かったよね・・・夏。」ともう戻ってこない2006年の夏に思いを馳せてしまう。そう思うと人生って儚い。儚い。儚い。これから何回素敵な人と出会い、何回この曲を夏に聴ける?

そして2006年の夏を彩った新曲「DIRTY OLD MAN〜さらば夏よ〜」が始まった。みんなで踊って踊って思い出だ!そして人生大逆転へGO!!Jonny Goだ!!というわけで、私もテレビの前で踊っていた。しかし肝心の桑田よりもmihimaru GTのバックダンサーのようなビキニのオネーチャンに思わず目がいってしまい、かつ選ぼうとしていたことはここだけの秘密。わけのわからないNewsが多い殺伐とした世の中で、何かにつけて現代人は心がビョーキビョーキだと叫ばれるが、「人生を楽しむ」という基本マインドだけはどんなことがあっても忘れないでいたい。

『キラーストリート』に収録されている名曲中の名曲「ロックンロール・スーパーマン〜Rock'n Roll Superman〜」もさらにロックっぽくなって野外で再登場。開放的なところで聞くと全然雰囲気が違う。私にとってこの曲はサザンとの関係を決定づけた運命的な曲で、こんな素晴らしい曲と出会えたというこの悦びは一生忘れることはないだろう。ノリノリな曲はまだまだ続き、次は「ボディ・スペシャルU」。今回は原曲のイントロ無しで「♪燃える君が妙に〜」で始まったのだが、実はこのバージョンは23年間の歴史で初めてのこと。斉藤誠のスーパープレイは何度見ても惚れ惚れしい。間奏終わりの桑田の動きは12年前のソロツアー「さのさのさ」と同じだが、あのときはテンポ#2ほど動きが速かった。還暦のときには一体どんなボディ・スペシャルUになっているのだろうか。

そして「マンピーのG★SPOT」。去年のRIJFでもやっていたが、なぜかこの曲だけMUSIC ON! TVでも放送されなかったので、久々な感覚がしていた(「暮れのサナカ」でもやったので実際はそんなに久々というわけではない)。毎回恒例のヅラは今回はうなぎ。うなぎのオネーチャンもいっぱいで、曲中にいきなりローションを全身に塗ってぬるぬる・・・ぬるぬるぬる・・・個人的には宴会芸のためにもぜひヅラは続けてほしい。ラストのサビは「マン(無音)ピー」と一息おいて歌うという「シャッ(無音)ポ」みたいな感じになっていて、私が聞いた限り言ってはいけない言葉をもしや言っちゃった?曲中に連射された花火がこのフェスのハイライトを担っていた。最後は「希望の轍」。イントロと共に今日の出演者が再登場して、桑田→桜井→アキヒト→(サビ)→福山→TERU→比嘉→(サビ)という超豪華な競演が繰り広げられた。やっていることはヒッパレと同じなのだが、いかんせん歌い手が豪華すぎる。サザン:桑田、ミスチル:桜井、GLAY:TERUの3ショットは圧巻。その豪華さを政治家に例えれば小泉×ブッシュ×プーチン?”夢人島”の最後を飾るにふさわしい夢のようなひとときだった。

「花火が見たいですかー」と桑田がラストに叫ぶが、なかなか花火が上がってこない。ステージ上ではミスチルのJENが酔い潰れている。カズくんは全力疾走で走りまくる。「24時間テレビよろしく!」って茅ヶ崎ライブでもムクちゃんが言っていたような・・・気がつけばフェイントなしにいきなり花火が(しかもステージとは逆方向に)上がっていた。夏の終わりにみんなで見る花火・・・来年こそは見れますように。そう心に誓って私はテレビの電源を消した。6時間の夢のようなステージ、思い出すだけで今でも興奮モノだ。出演者のみなさん、スタッフのみなさん、素敵な夏を届けてくれて本当にありがとう。

完。

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