![]() | 神様、何するの... 白血病と闘ったアイドルの手記 吉井 怜 幻冬舎 2003-11-10 [幻冬舎文庫 よ-6-1] by G-Tools |
骨髄移植をしてまもなく1年を迎える。
病気になって以来、化学療法~骨髄移植で309日間も入院していて、
これでもかというほど筆舌に尽くしがたい経験をしてきたけれども、
どこかココロの整理がついていないところがあってすべてを洗い晒しに語る心境にはまだなれない。
ただ一つだけ声を大にして特に同病の患者の方々へ伝えたいことがある。
それは「とりあえず声に出して笑って、輝く自分をイメージしてみよう」ということだ。
もちろんこれをしたからといって病気が治るわけではない。現実はそんなに甘くない。
ただものすごくありきたりな言葉になってしまうかもしれないけれども、
「希望を持ち続ける」ことはものすごく大切なことだと私は痛感している。
特に闘病に打ち克って元気に社会復帰されている方を見ると
これといったメッセージを発していなくても存在だけで希望や励みになったものだ。
本書は当時グラビアアイドルとして人気急上昇中だった女優の吉井怜が
急性骨髄性白血病に突然罹患し、化学療法や骨髄移植などの治療を経て
見事に芸能界へ復活を果たすまでの2年間を綴った「手記」である。
芸能界というたくさんの人々から注目されるステージに立つ彼女にとって
「これから」の時に襲った病魔はまさしく「神様、何するの...」であり心情察し余るものがある。
特に化学療法では外見が激変してしまうので(私も完全に別人になった)、
アイドルにとっては耐えられないという次元を越えた"屈辱"を味わったに違いない。
いわゆる闘病記なのだけれども、闘病記めいたことは実はそれほど生々しくは書かれていない。
多くは自分や周囲に対する心情変化に力点が注がれていて、
「これから出てくるかもしれない移植の拒絶反応への不安よりも、
人間関係のほうが大きな悩みだった」 (p207)
とあるように、彼女にとっては人間関係の揺れが最も大きくココロにのしかかってきたわけだ。
変に着飾っていなくて10代の女の子らしい率直な文章には好感が持てる。
もちろんこの本には書けないような誰にもぶつけられない激情もいっぱいあったと思うが、
その一つ一つを正直に独白する姿勢から彼女の真摯な生き方がひしひしと伝わってくる。
今、彼女は舞台やバラエティ番組で精力的に活躍しているのをみなさんもご存知だろう。
その元気な姿がとても勇ましくそして美しく、私は彼女を非常に誇りに思っている。
血液型がA型からO型に変わったのも実は私と同じだ。
これからのご活躍を祈りつつ、私も彼女に負けないようにたくましく生きていきたい。
明日も頑張ろうという気持ちにさせてくれる一冊。れいちん、がんばれ!!


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