![]() | 世界の日本人ジョーク集 早坂 隆 中央公論新社 2006-01-10 [中公新書ラクレ 202] by G-Tools |
世界で楽しまれている日本人をネタにしたジョークを紹介しつつ、
日本特有の文化や風習を改めて知ることが出来る一冊。
この本に収録されているジョークでの日本人は
「金持ち」「ハイテク」「集団主義」「勤勉」...など
思わず苦笑してしまうほどド直球なステレオタイプで描かれている。
個々の人間をマクロで捉えてレッテルを貼りたがる日本人が
いかにも好きそうな本で、事実この本も2006年のベストセラーとなった。
外国人がどのように日本のことを思っているかを知る上においては
この本は読者に有効な橋渡しをしてくれる。
なぜそこまで残業をするのか。どうして特定の宗教を信じないのか。
何時でも時間に厳しいのはなぜなのか。サムライはどこにいるのか...
これらの素朴な問いはそのまま日本文化論へとつながっていく。
しかし複雑な現代社会ではそういったステレオタイプは通用しない。
例えば日本人の間でいま起こっている格差社会。
経済的な格差のみならず能力的・人格的な格差などが
年を追う毎にだんだんと拡がっていることが社会問題となっているが、
そんな混沌とした社会を読み解くときに
杓子定規に「金持ち国家ニッポン」「集団で押し寄せる日本人」などの
言葉を押し込んだとしても何の真実も浮かび上がってこない。
なので飽くまでも「おあそび」として本書を読むのが一番良いだろう。
特に本書収録の「女性国家論」ジョークは一読の価値ありである。
が、ジョーク(特に民族や宗教ネタ)は一つ間違えると凶器に成りかねない。
故にその使用に際しては「空気を読む」ことが何よりも求められる。
宴席等で気をよくしてもエチケットとして無闇に使わないことを心掛けたい。
さて、肝心のジョークのおもしろさ度といえば...
日本人の感覚からすると正直賛否が分かれるのではないだろうか。


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